森永が世界を救う

夜勤帰りにつまんで食べるラムネ菓子、何故だかやけに甘酸っぱい。

汗を沢山かいたから?

夜の涼しさを増すように、口中に広がる清涼な酸味。

街灯を一人占めするには、まだ少し早い時間。

一つかじるごとに、頭の中のモヤも一緒に溶けてゆく…

眠気覚ましにまた一つかじる。

 

夜更けに思うもしもの話。

世界中の人々がそのポケットに、いつもラムネをしのばせては、モヤモヤするたびかじっていたら…

日々あちこちで起こる紛争も、少しずつは少なくなってゆくのかも?? ゆかないのかも?

なんて他愛もない空想遊びをしながら、一人車を走らせる帰り道。

 

青信号が連なるまっすぐな通りは、時折頭上をラムネ色に染める。


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ふと、ラジオをつけずに走っていたことに気付く。



日が昇ると、また新しい一日が始まる…。